大きな独り言を言うおじいさんと約束をさせるおかあさん
先日中央線の始発駅の電車の中で出発を待っていた時の事です。
あと、15分ぐらいで出発するころ、大きな独り言をそしてかなりご立腹な
おじいさんが乗ってきました。
すごい剣幕で内容は対象者がはっきりしている苦情というか愚痴なのですが、
この電車の中にはいないようで、(政府とか公共機関とか)
延々と怒りを露わに口撃してました。
人の怒りを聞くことは自分に向かっていないほうが苦痛ですね。
自分に向かっているときは自分も興奮しているから冷静に聞いていない分、還元されるのかな?
電車の乗客も不快な表情で様子をうかがっていました。
そのおじいさんがいる近くの扉に入ってきた何も知らない人は、いきなりの怒声にひるんで、別の車両に慌てて行ってしまう始末。
早く冷静になってくれないかな?と思っていても、現状をキープしたまま、
ちっとも言葉のトーンも落ちずに、話してらっしゃるので、
あれ、もしかしたら、統合失調症?
ああでも、これだったら、愚痴ではなく脈絡のない単語を機械的に並べるからちがうな?
じゃあ、そっとしておくのが得策だなぁと思った矢先に、
小さい子供を連れたおかあさんが乗ってきました。
おじいさんの状況はどうもわかっていないようで、
おじいさんの対面になる席の方に行き、
空いている席に座りたいと駄々をこねる子供に、
おかあさんが一言、
「約束できるなら、座ってもいいよ。ちゃんと静かにしててくれる?人に迷惑をかけないようにしていると約束できますか?」
おかあさん、タイムリー過ぎますわ。
タイムリー過ぎて、おじいさんにどやされないか心配になってきたけど、
怒りが収まったのか、おかあさんの言葉に冷静を取り戻したのか
おじいさんの声は一気にトーンダウンしました。
車内もほっとした感じになりました。
トーンダウンしたけど、独り言は続いていましたがね?
子供の声は小さくて聞こえなかったけど、すぐ、座ったからお約束したんだと思います。
それから、まもなく、車掌のアナウンスが始まって、電車は出発しました。